2008年02月01日

ピストンコラージュ

開発室Pixelにて公開されているピストンコラージュが面白い。

そのピストンコラージュで作った曲がこちら。


基本的には MIDI 入出力の一切無いシーケンサ、という感じ。音素材は専用ツールで作ったり、あるいは PCM 音源を利用する事も出来るので結構幅広い音が出せるようになっている。
リアルタイムで音を生成する関係上負荷はそれなりにあるため、発音数の多い曲を作ろうと思うとマシンスペックを要求するようになる(手元のマシンではピストンコラージュのコンテスト応募作品などは負荷が高すぎてリアルタイム再生できなかった)。

一般的にいうトラックの事はピストンコラージュ内ではユニットと呼ぶようだ。各ユニットは発音数が1音なので、ピアノロール画面も一般的なものと若干異なり前の音の高さがラインで表示される。
オニオンスキン機能もちゃんと装備されており、複数のユニットを選択状態にしてピアノロールを表示させると他のシーケンスが青色で表示される(全て青色になるためあまり多くを表示させるのは望ましくない)。

ピアノロール

同じ高さの音が続く場合(主にリズム隊)はわざわざピアノロールを開かずともユニット一覧画面から打ち込む事が出来るので、リズム系のユニットを打ち込む場合は複数トラックの並行入力も比較的しやすく賢いつくりになっている。

ユニット一覧

MIDI に関連した機能がまったく無い事や、一般的なシーケンサと違う特殊な部分があるために、恐らく他の作曲用ツールなどを使った事がある場合は非常にとっつきにくく感じる気がする。
ただひとつひとつの機能はよく作りこまれていて、全体を通しての完成度は非常に高い。
最終的に Wave に書き出して使う場合はあまりピストンコラージュとしてのメリットは感じないが、専用形式のファイルサイズは PCM 音源を使わなければ非常に小さくかなり魅力的だと思う(もちろん PCM も相当長いものを使わなければ十分にサイズは小さい。PCM 音源として OggVorbis も扱えるようになればサイズ削減にもっと貢献できると思う)。

まとめ:
次世代の MOD 系ツールという感じがする。
ただ正直、リアルタイムに音楽を生成するタイプのものは CPU 消費量を考えてもなかなか使いどころが難しい。
OggVorbis の再生負荷の方が安定していて、更にファイルサイズもあまり気にならない時代にピストンコラージュがどう食い込んでくるのか、今後の行方が気になる。


posted by oov at 01:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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